講師:創業文久二年 つるや楽器 六代目 石村 真一朗 様
三味線のルーツは中国の三弦と言われ、琉球で三線(さんしん)となり、安土桃山時代に堺に伝わりました。
堺の琵琶法師、石村検校(いしむら けんぎょう)が、日本人の感性や風土にあうよう改良を重ね、三味線が誕生しました。
今でもこの業界に関わる家には石村姓が多いそうです。
堺駅周辺は明治の頃まで料亭や遊郭が数多くあり、お座敷が賑わっていた地域で、端唄や小唄発祥の地でもあるそうですが、今はもう廃れてしまったとのことです。
現在、堺では、つるや楽器だけが160年の歴史を繋いで伝統楽器を造り続けておられます。
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種類 三味線は3つに分類され、主な用途も分かれています。
細棹・・・長唄や歌舞伎
中棹・・・民謡や地唄
太棹・・・津軽三味線、義太夫
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素材 いずれも輸入に頼っていますが、近年ワシントン条約により、入手困難です。
棹 ・・・花梨、紫檀、紅樹
太鼓・・・猫、犬、錦蛇の皮(三線)
バチ・・・ベッコウ(写真二段目左端)、象牙、最近ではアクリル製もあり
弦 ・・・絹糸
三味線は分業制 太鼓、棹、組立販売、メンテナンス、いずれも職人技が必要
講義の後半は、津軽三味線のパワフルで凛とした音色を生演奏で聴かせていただきました。
(曲目) 津軽六段 津軽あいや節 雨模様 十三の砂山 千本桜 鼓動